和を以て貴と為す
組合が現在あるのは、組合員相互の結束のたまものと感じます。現組合事務所には、聖徳太子の17条の憲法第1条が額に収められています。
「和を以て貴と為す」
まさにこれが組合員の結束を生み出した源のようであります。昭和30年代に入り繊維の統制時代が長く続きました。織機の登録や制限が大変厳しくなり、それがために廃業せざるを得なかった時代です。その時代を振り返るとき、先人がいかに時世を乗り越えてこられたかが十分すぎるくらい分かります。そして50年代から60年代はもっと厳しく、ほとんどの企業が廃業を決めていきました。そこに武蔵浦和の駅前再開発という時代が来ました。いよいよ埼玉織物工業協同組合が決すべき時でした。先代はもとより先々代やそのまだ先の理事長や出資金の多かった組合員の決断に感謝であります。まさに、「和を以て貴と為す」です。今後につきましては、埼玉織物工業協同組合の歴史と文化を次世代にいかにつないでいくかが課題であります。先代よりずっと歩んできた道です。次の1年をそしてその次へも。埼玉織物工業協同組合とその組合員は、先代が築き上げた大切な文化と歴史を誇りに思い、歩んでまいります。